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深堀 智生
INDC(JPN)-210 (Internet), 5 Pages, 2023/10
U(n,f)の断面積値がENDF形式に正しく編集されておらず、間違った値がJENDL/HE-2007ファイルに格納・配布されている。JENDL/HE-2007ライブラリのU(n,f)断面積の高エネルギー部分は、FISCALコードの計算結果を使用して評価されている。このレポートでは、200MeV以上のJENDL/HE-2007ライブラリの正しいU(n,f)断面積値が示されている。
竹下 隼人*; 明午 伸一郎; 松田 洋樹*; 岩元 大樹; 中野 敬太; 渡辺 幸信*; 前川 藤夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 527, p.17 - 27, 2022/09
被引用回数:3 パーセンタイル:50.96(Instruments & Instrumentation)加速器駆動核変換システム(ADS)等における核設計の高度化のため、NiとZrについて数GeVエネルギー領域における陽子入射の核種生成断面積測定を行い、核設計に用いる計算コードPHITSによる計算値やJENDL/HE-2007等との比較検討を行った。
竹下 隼人*; 明午 伸一郎; 松田 洋樹*; 岩元 大樹; 中野 敬太; 渡辺 幸信*; 前川 藤夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 511, p.30 - 41, 2022/01
被引用回数:6 パーセンタイル:64.12(Instruments & Instrumentation)1.3, 2.2および3.0GeVの陽子入射によるMnおよびCoの核種生成断面積を放射化法によりJ-PARCで測定した。Mn(p,X)S, Mn(p,X)Ar、およびCo(p,X)Sの生成断面積を世界で初めて取得した。安定した陽子ビームと確立されたビームモニタにより、系統的不確かさを典型的に5%以下に低減することができ、過去のデータよりも優れたものとなった。核破砕反応モデルと評価済み核データライブラリの予測精度の検証のため、測定データをPHITSの核破砕反応モデル(INCL4.6/GEM, Bertini/GEM, JAM/GEM)、INCL++/ABLA07、およびJENDL/HE-2007ライブラリの断面積と比較した。平均二乗偏差係数の比較により、INCL4.6/GEMとJENDL/HE-2007は他のモデルよりも実測データとのよい一致を示すことがわかった。
竹下 隼人; 明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹; 前川 藤夫; 渡辺 幸信*
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011045_1 - 011045_6, 2021/03
加速器駆動核変換システム(ADS)における核設計の高度化のため、ADSで使われる材料であるNiとZrについて、数GeVエネルギー領域における陽子入射の核種生成断面積測定を行い、核設計に用いる計算コードPHITSによる計算値やJENDL/HE-2007との比較検討を行った。
松田 洋樹; 明午 伸一郎; 岩元 大樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(8), p.955 - 961, 2018/08
被引用回数:7 パーセンタイル:45.59(Nuclear Science & Technology)大強度陽子加速器施設(J-PARC)において広く用いられる構造材に対する陽子入射の核破砕反応による放射化断面積をシステマティックに測定するための一連の実験を開始した。J-PARCの3GeVシンクロトロン陽子加速器施設において提案した測定方法の妥当性の確認のため、実験データが比較的豊富に存在するアルミニウムの断面積を測定した。陽子入射に伴い、アルミニウムよりBe, Na、およびNaを生成する断面積を、0.4, 1.3, 2.2, 3.0GeVのエネルギーに対し測定した。有効照射陽子数決定法により実験データの妥当性を確認し、問題ないことを確認した。本実験で得た断面積を、既存の実験データ,評価済み核データ(JENDL-HE/2007)およびPHITSによる計算値と比較した。JENDL-HE/2007は実験データと一致を示したものの、PHITSによる計算値は40%程度過小評価した。この原因には、PHITSに用いられる蒸発モデルに起因すると考えられたため、Furihataにより提案されたGEMモデルを適用したところ、実験を再現できるようになった。
明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerators (AccApp '17) (Internet), p.396 - 402, 2018/05
核変換実験施設の要素技術試験の一環として、加速器とターゲットステーションの隔壁となるアルミ合金製の陽子ビーム窓の寿命評価のためにアルミの放射化断面積を測定した。J-PARCの3GeV陽子シンクロトロンのビームダンプにアルミフォイルを設置し、0.4及び3GeV陽子を入射しAl(p,x)Be, Al(p,x)Na及びAl(p,x)Na反応の断面積を測定した。J-PARCの加速器施設は、陽子ビームの強度モニタが高精度に校正されていること等により、既存の実験データより高い精度で断面積が測定できた。本実験結果と評価済み核データ(JENDL/HE-2007)の比較の結果、JENDL/HE-2007は最大で30程度の違いはあるものの、概ね実験結果をよく再現することがわかった。PHITSコードよる計算との比較を行った結果、最新の核内カスケードモデルは、励起関数の形状は実験を再現するものの40程度の過小評価を与えることがわかった。PHITSに用いられている統計崩壊モデル(GEM)の代わりにオリジナルのGEMモデルを用いて計算したところ、実験との一致が改善することがわかった。他の核種の反応断面積測定を今後予定しており、これにより核データや核反応モデルの高度化が期待できる。
明午 伸一郎; 西川 雅章; 岩元 大樹; 松田 洋樹
EPJ Web of Conferences, 146, p.11039_1 - 11039_4, 2017/09
被引用回数:2 パーセンタイル:77.83(Nuclear Science & Technology)J-PARCセンターで進めている核変換実験施設(TEF)の要素技術試験の一環として、加速器とターゲットステーションの隔壁となるアルミからなる陽子ビーム窓の寿命評価のためにアルミの放射化断面積を測定した。実験では、J-PARCの3GeV陽子シンクロトロン(RCS)から出射するビームを用い、RCSのビームダンプにアルミフォイルを設置し、0.4GeV及び3GeV陽子を入射しAl(p,x)Be-7、Al(p,x)Na及びAl(p,x)Na反応の断面積を残留核から生成する線の測定から導出した。さらに物質・生命科学実験施設内に設置されたミュオン生成用の炭素ターゲットから生成するガスを四重極質量分析器で分析し、炭素のガス生成断面積を測定した。J-PARCの加速器施設は、陽子ビームの強度モニタが高精度に校正されていること、陽子ビームがよくコリメートされていること、更に陽子エネルギが高精度に測定できること等により、既存の実験データより高い精度で断面積が測定できることがわかった。また、本測定で得られた結果と評価済み核データ(JENDL/HE-2007)の比較の結果、JENDL/HE-2007は最大で30程度の違いはあるものの、概ね実験結果をよく再現することがわかった。さらにTEFの核設計に用いられているPHITSコードよる計算結果との比較を行った。PHITSに最新の核内カスケードモデルによる計算は、概ね実験を再現するものの40程度の過小評価を与えることがわかった。本研究や今後の反応断面積測定により核データや核反応モデルの高度化が期待できる。
今野 力; 落合 謙太郎; 佐藤 聡; 太田 雅之
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.2178 - 2181, 2015/10
被引用回数:8 パーセンタイル:51.03(Nuclear Science & Technology)原子力機構TIARAでの40, 65MeV中性子入射鉄、コンクリート遮蔽実験の解析を最新の高エネルギー核データライブラリJENDL/HE-2007, ENDF/B-VII.1, FENDL-3.0を用いて行った。計算では、MCNP5とそれぞれ原子力機構,ブルックヘブン国立研究所, IAEAから公開されているJENDL/HE-2007, ENDF/B-VII.1, FENDL-3.0のACEファイルを用いた。計算結果から以下のことがわかった。(1)JENDL/HE-2007を用いた計算は実験値とよく一致、(2)ENDF/B-VII.1を用いた計算は実験体系の厚さが厚くなると実験値を大きく過大評価、(3)FENDL-3.0を用いた計算は鉄体系の実験値とよく一致したが、コンクリート体系の実験値を過大評価。ENDF/B-VII.1とFENDL-3.0の核データのいくつかは修正が必要である。
今野 力
no journal, ,
核融合炉用核データライブラリFENDL-3.2bの輸送計算用ACEファイルを詳細に調べたところ、損傷生成エネルギー断面積と陽子ACEファイルに問題があることがわかった。JENDL-4.0/HE中性子データを採用したFENDL-3.2bの損傷生成エネルギー断面積は20MeV以上で非常に小さくなり、また、JEFF-3.1.1中性子データを採用したFENDL-3.2bの損傷生成エネルギー断面積は数MeV以上で非常に小さくなる問題があり、それぞれ、最新のJENDL-5、JEFF-3.2のデータで入れ替えることで解決することを指摘した。また、JENDL/HE-2007の陽子データを採用したFENDL-3.2bの輸送計算用ACEファイルの2次中性子生成データをモンテカルロ輸送計算コードMCNP6.2が適切に扱うことができないため、JENDL-5用に修正した核データ処理コードNJOYでACEファイルを再作成することを提案した。